金融用語解説集

FOMC




FOMC(連邦市場委員会)は Fed(連邦準備制度、Federal Reserve Systemの略称)の最高意思決定機関を表し、米国の金融政策について議論、決定を行う場となっています。

Fed は中心機関である連邦準備制度理事会(Board of Governors of the Federal Reserve System)も略してFed(フェッド)と呼ばれます。
日本においては概ねFRBと略して呼んでいます。
FOMCは基本的に年8回、約6週間ごとに開催され、原則的に火曜日から水曜日の2 日間にわたって行われます。
しかし、緊急を要する場合は電話会議が行われます。
FOMCの構成メンバーは投票権を持ち、金融政策の決定に寄与します。
連邦準備制度理事会の理事7名全員と地区連銀の総裁5名(ただしニューヨーク連銀は常任で、ほかの 4名は1年ごとに交代します。)の合計12名で構成されています。
ちなみに理事の任期は14年あり、理事の中から議長と副議長が4年の任期で任命されます。
議長、副議長、理事は大統領が上院の助言のもとに同意を得て任命されます。
尚、2021 年度の FOMC メンバーは以下の通りとなっています。

●連邦準備制度理事会ボードメンバー
【議長】 ジェローム・パウエル 2018/02/05~
【副議長】ラエル・ブレイナード 2022/05/23~
【理事】 ミシェル・W・ボウマン 2018/11/26~
【理事】 クリストファー・J・ウォラー 2020/12/18~
【理事】 リサ・D・クック 2022/05/23~
【理事】 フィリップ・N・ジェファーソン 2022/05/23~

●地区連銀メンバー
ジョン・C・ウィリアムズ ニューヨーク連銀(常任)
ロレッタ・J・メスター クリーブランド連銀
ジェームズ・ブラード セントルイス連銀
エスター・ジョージ カンザスシティ連銀

FOMC の開催後は声明文が公表され、議案に対しての賛成者と反対者の名前が明示され、反対者の意見も 明記されます。
理事は大統領が任命するので、政治色の強い投票権となり、景気刺激策を好む傾向があります。理事はFed 出身者が少なくなっています。
対して地区連銀の総裁は Fed 出身者が多く、大統領の任命ではないため、政治色は薄い傾向となっています。また、景気刺激策よりもインフレを警戒する立場が多い傾向にあります。

FOMC の声明文が公表された後は、概ね 30 分後には議長の記者会見が開かれます。
2019 年より毎回行われるようになり、声明文だけでは読み解きにくい今後の方針についての見解など、マーケットの注目度は大きくなっています。
また、四半期ごとに経済見通しを公表し、FOMC 参加メンバーの予想する金融政策の見通しも公表しています。
金融政策の見通しについてはFF金利についてFOMC参加メンバーが今後2-3年後の年末時点の予想と長期予想がどうなっているか、分布図で公表されています。(ドットチャート:金利予測分布図、点図表)




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